令和2年4月8日の記者会見
市長の定例記者会見
幹事社:読売新聞、AKT
市長
令和2年度が始まりました。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、年度当初の記者会見ですので、新年度の市政運営などについてお話しいたします。
今年度は、本市の次期総合計画と次期総合都市計画、並びに人口ビジョンを策定する重要な年であります。
とりわけ次期総合計画については、昨年度から策定準備を進めてきた中で、「芸術文化」をいかした中心市街地の活性化や持続可能な公共交通、先端技術を活用したまちづくり、子育てしやすい環境の整備、若者にとって魅力のあるまちづくり等が大きなテーマになるものと考えております。
今年度の策定作業を通じて、人口減少対策や成長戦略事業をはじめとする各種施策を発展させるとともに、人口減少下にあっても豊かな暮らしが実感できる、持続可能で活力あるまちづくりの道筋を描いてまいりたいと考えております。
さて、新年度の人員体制についてでありますが、4月1日付けで人事異動において、今後、感染拡大が懸念される新型コロナウイルス感染症への対応を強化するため、保健所の次長を1名増員し2名体制とするなど、適材適所の職員配置を行ったところであります。
また、新たに女性管理職として部長級2名、次長級3名、課長級7名を登用し、課長級以上に占める女性職員の割合は15.7%(昨年度:15.9%)となりました。2022年度まで18.0%という本市の目標達成に向けて、引き続き女性職員の登用を進めてまいりたいと思います。
次に、報告事項を2点お話しいたします。
はじめに、新型コロナウイルス感染症への対応についてです。
世界的なパンデミックの様相を呈している同感染症については、国内外の感染の拡大を踏まえ、本市においても危機管理連絡部を設置し、情報の収集および共有など、適切な対応に努めてきたところであります。
こうした中で、3月6日に秋田市内において陽性患者がはじめて確認されたことから、危機管理対策本部を設置し、相談体制の拡充やイベントの自粛、卒業式の規模縮小など、市内での感染拡大の防止策を強化してまいりました。
その後、2例目、3例目の事案が発生しましたが、いずれも感染経路が特定でき、濃厚接触者の検査結果も陰性であったことから、適切な感染対策を講じた上で、昨日と本日、市立小中高等学校の入学式を開催した、あるいはするところであります。
一方で、昨日、安倍首相が東京など7都府県を対象に緊急事態宣言を発令しましたが、本市においても、就職、進学、転勤など人の移動に伴う感染拡大の可能性もあり、まだまだ予断を許さない状況が続いていくものと考えております。
こうした中で、本市では、市立秋田総合病院に感染症受け入れ病床を確保するとともに、今後の発生状況を見据え、軽症者や症状がない感染者について、宿泊施設等で療養していただくため、その確保について、現在調整しているところであります。
さらに、昨日、国の緊急経済対策も閣議決定され、困窮している事業者や生活者への新たな給付金制度の創設などが示されました。市としても、こうした国の動向を注視するとともに、今後、制度の具体的内容が示され次第、時機を逸することなく適切に対応してまいります。
また、昨日、来月開催予定であった「東北絆まつり2020山形」の1年延期が決定されたところであり、「これが秋田だ!食と芸能大祭典」や「雄物川花火大会」、「土崎港曳山まつり」のほか、本市最大の祭りである「竿燈まつり」などのイベントについては、県内外の情報を得ながら、各実行委員会等において、開催の可否を判断すべきものと考えております。
市としては、今後とも、気を引き締めて感染防止対策に取り組んでまいりますので、市民の皆様にも「密閉」、「密集」、「密接」の3つの条件が同時に重なる場を避けるといった行動をとられるとともに、手洗い・うがい、咳エチケットなどの基本的な感染防止策を継続していただくようお願いいたします。
次に、イージス・アショアについてです。
今年1月に佐竹知事とともに河野防衛大臣と面談し、新屋演習場は住宅地等からの距離があまりにも近すぎ、地元の理解は得られないということを直接大臣にお伝えしてきたところであります。
こうした中、先の2月市議会定例会において、イージス・アショアの新屋演習場への配備計画反対に関する請願・陳情が採択され、秋田市議会として、配備計画撤回に関する決議もされました。
このことは、市議会としても、新屋演習場は適地ではないと判断されたものと受け止めており、国としても重く受け止めなければならないと考えております。
また、防衛省の配備に関する再調査期間が、天候不良等を理由に当初の3月20日から今月末まで延長されたほか、河野防衛大臣による現地視察についても現在調整中とのことでありますので、引き続き、国の動向を注視してまいります。
私からは、以上であります。
AKT
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の話に関して、秋田竿燈まつりへの影響がありましたが、今朝の朝刊でも検討というようなことがありました。現段階での状況というのはどのようにお考えでしょうか。
市長
前に竿燈まつり実行委員会の役員会を開催しました。その中で、実際の観覧席チケットの販売等については、予約開始が、団体の場合は4月10日から、個人の場合は5月11日からとなっています。ただ、団体の場合は、大雑把に過去のお客様が500人とか600人とかの予約でして、実際の金銭のやり取り、決済は6月に入ってからです。判断の最終としては、個人の売買の場合というのは、その時点で決まりますので、5月11日までには何らかの結論を出さなくてはいけないだろうと思っています。また今後、桟敷の準備等、実際に経費がかかってきますので、そういうことも考え合わせると、5月11日になろうかと思います。
4月13日の総会においては、その旨も含め、この竿燈まつりは東北の祭りとして、国民の間に認識していただいておりますし、また、祭りの手配をされる旅行会社さんも、すでに商品を売りに出しています。東北3大祭り、あるいは4大祭りなど、その関係の中で一つでも中止となると、商品に対する影響がでてくると思います。そういう意味では、今日は青森ねぶた祭りの総会があるという中で、他の東北の祭り等の状況も勘案しながら、4月13日の総会にかけさせていただきたいと思っております。
AKT
現段階の状況をみてで構いませんが、開催ということに関しては、今、難しいとお思いでしょうか。
市長
そうですね。東京オリンピック・パラリンピックも延期されている中、そしてまた、7都府県において緊急事態宣言が出されている中では、開催は非常に難しいだろうと。個人的にはそう思っております。
AKT
次に外旭川地区の開発の件です。先月、勉強会が行われて大門相談役が、今年度が正念場というか大事な時期になるとおっしゃっていましたが、市としてはどのようにお考えでしょうか。
市長
まずは、今の外旭川における一つの中心となる検討というのは、卸売市場をどうするかといった中で、議員からも提案がありましたが、そこに民間の力を借りた街づくりの開発ができないだろうか、あるいは、スタジアムの建設も含めた全体的な構想の策定ができないだろうか、こういった話がある中で、我々としてもまずは、今の市場を現地にするのか、それとも隣接地にするのか、そういったものも含めた全体の計画というのでしょうか、それは検討していかなくてはいけないだろうと思います。
AKT
検討していくうえで、今年度中に何かしら具体的なものが出るのでしょうか。
市長
総合計画と総合都市計画を策定する中で、どういう街づくりを今後進めていくのか、具体的に場所等が示されるとは限りませんが、スポーツを通じたまちおこしであったり、若者が望んでいるまちづくりであったり、あるいはAIなどに対応したまちづくりなど、そういったものが織り込めるかどうかということも検討してまいりたいと思います。
AKT
ありがとうございます。
読売
さきほどの新型コロナウイルス感染症への対応の中で、市立秋田総合病院に感染症受け入れ病床を設けるという話がありましたが、何床ほど設ける予定なのかと、設置する時期についてどのようにお考えなのか教えてください。
市長
感染症指定ということではなくて、病院と県、保健所等との話の中では、新型インフルエンザの時に、協力病院という形を取らせていただいた経緯があるんですね。今、感染症指定ということでは秋田厚生医療センターがありますが、そこの病床数をオーバーしてしまった時には、市立病院でも、軽症・中症など、重篤ではない患者さんを受け入れる方向で、今、病院側と調整しているところでございます。
読売
具体的な病床数については、今後どういう形になりますでしょうか。
保健所長
概ね4床程度、今のところ確保できる見込みであります。
読売
県でも、新型コロナウイルス感染症への対応で病床数を増加させるということで調査等行っていると思うのですが、県の方に協力するという形なのか、あくまで市独自の判断なのか、ということをお伺いしてよろしいでしょうか。
市長
県では今、アンケート調査等をしております。その中で、市としては市立病院が4床程度協力できるという、県の調査を受けての対応でございます。
読売
わかりました。ありがとうございます。
産経
さきほど市長は竿燈まつりについて、5月11日までだとおっしゃいましたが、4月13日に竿燈会の総会があり、その前に桟敷席の予約が始まるということなので、そうしますとその予約の支払い時点というよりも、予約が始まる前に判断を示す必要があるのではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。4月13日の段階では、まだ全くそういう形にはならないのでしょうか。
市長
すでに業者さん等は、東北の夏祭りの旅行商品を販売しております。検討した中では、大口のクルーズ船などの方々が、何十口、何百口と買ってくださるんですね。あくまでも予約の予約みたいな状況でありますので。実際のやりとりは6月ということなので、今示さなくても、逆戻りというのでしょうか、判断を伸ばす5月11日より前であれば、煩雑になるようなことはないと考えております。
産経
5月11日というのは、個人予約の支払いが始まるということですか。
市長
そうです。個人予約の売買が始まって、個人の場合は即入金ですし、団体の場合の大体これぐらいほしいという予約とは違ってきます。
産経
そうしますと、4月13日の竿燈会の総会の席では、何らかの形はまだ出ないということでよろしいですか。
市長
いや、出る可能性は十分にあるのかと思います。
産経
あるわけですね。わかりました。ありがとうございました。
NHK
イージス・アショアの関係ですが、河野大臣の来秋、来県に対して、新型コロナウイルス感染症が与える影響というのはどういうふうにお考えでしょうか。
市長
全く見通せないのが現実ですね。不要不急の外出は避けるということでありますが、このイージス・アショアの問題は不要不急ではないと思っているところでもあります。専用機でお出でになって視察だけして帰られるのか、それとも専用機で来られて直接お会いしてお話ができるのか、あるいは、会見だけは遠隔操作でやっていくのか、こういったこともありますし、この非常事態宣言の中で、自衛隊等が患者さんを移動する、あるいは搬送する可能性もあるわけです。そういったことを考えると、今の段階で、私どもは先を見通して、ということはちょっと言いかねるというのが、正直なところでございます。
NHK
そうなると、待ちの状態というか、防衛省次第ということでしょうか。
市長
国のほうから一切ありませんので、待ちの状況でございます。
NHK
ありがとうございます。次に竿燈まつりに関してです。今日、ねぶた祭りの実行委員会が開催されるということで、ここでの判断も竿燈まつりの判断材料の1つになるという認識でよろしいでしょうか。
市長
大変大きな判断材料の要素になろうかと思います。
魁
来春予定の市長選への対応について、現段階でどう考えていらっしゃいますか。
市長
任期が残り1年となり、次期総合計画も含めた対応の中、まずは、任期中はみなさんと約束したマニフェストに掲げさせていただいたものを精一杯実行できるように全力を尽くしていきたいと思っています。今の時点では、来春の市長選については白紙です。
魁
ありがとうございます。
ABS
今の市長選の話に関してですが、今の時点ではまだということでしたが、大体いつ頃を目処に考えていきたいと思っていらっしゃいますか。
市長
そうですね。過去の3回からは確か、9月頃か、遅くても12月頃には何らかの判断をしなければいけないなと思っております。
ABS
ありがとうございます。
共同
イージス・アショアに関することですが、実際に防衛省の河野大臣が来県され、視察するとなった場合、視察する上での要望や、ここをしっかり見て欲しいといったことがあれば教えてください。
市長
まずは、我々が今まで防衛省に言ってきたことは、住宅地から非常に近い場所であると。住宅地からの距離などのほか、公共施設や学校等もあります。河野大臣には、実際の現地を、自分の目で見て欲しいと考えています。
共同
新型コロナウイルス感染症の影響で実際に視察が難しいとなった場合、例えば、ヘリコプターで上空から見るなど、そういった対応を防衛省がしたいと言ったとき、市長としては受け入れますか。
市長
これは難しいですね。実際に来られるか来られないかという判断は、防衛省の判断だと思います。新型コロナウイルス感染症が爆発的なパンデミックになって、国をあげて対応しなくてはいけないという状況になれば来られない可能性もありますので、そうなれば防衛省において判断されると思います。そういう状況でなければ、ぜひ秋田にお越しいただき、現地に立ち、そして自分の目で確認していただきたいと思います。これは要望でありますけれども、判断する前には必ず秋田にお入りいただくという約束もしていますので、その実行は期待しているところでございます。
共同
ありがとうございます。
河北
イージス・アショアに関してですが、2月定例会で秋田市議会が請願・陳情を採択したということで、市長としてはどういうふうに評価しているかということと、一方で秋田県議会では引き続き継続審査になっていることに関して、市長はどのように受け止めているのかお伺いします。
市長
市議会においては、住民の要望等について真摯に向き合った結果だと思っています。それから県についてですが、実際に県議会の決議の前に、自民党県連として防衛大臣にお会いし、秋田の演習場は適地ではないと申し入れをしています。そういった意味では、党としての意思はきちんと示しており、大臣あるいは防衛省にも伝わっていると思います。今回継続という判断をされたのは、県内では今、調査継続中でありますが、秋田市以外に県内9つあるわけで、そういった部分についての配慮はあったものと推察はしますが、県議会が採決したことですので、その部分について私からそれ以上のコメントはございません。
日経
仮定の話になりますが、もし竿燈まつりが中止になった場合の秋田市の観光や経済に与える影響についてどうお考えでしょうか。
市長
竿燈まつりには130万人以上お越しになりますので、かなりの打撃です。それでなくても今、旅館やホテル、観光、飲食、この産業においては相当のダメージを受けています。竿燈まつりだけではなく、様々な夏のお祭り、行事が中止になるということは、本市にとっても、また、それに関係する事業者にとっても、非常に大きなダメージであろうと思っています。
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