令和3年度内部統制評価報告書審査意見
審査の対象
令和3年度秋田市内部統制評価報告書
審査の期間および場所
令和4年5月10日から同年7月29日まで
(於:監査委員室および監査委員事務局)
審査の方法
- 市長が作成した令和3年度秋田市内部統制評価報告書について、秋田市長による評価が適切に実施され、内部統制の不備について重大な不備にあたるかどうかの判断が適切に行われているかを主眼として審査を行った。
- 令和3年度秋田市内部統制評価報告書について、内部統制評価部局から報告を受け、秋田市監査基準に準拠し、「地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドライン」(平成31年3月総務省)の「Ⅴ 監査委員による内部統制評価報告書の審査」に基づき、必要に応じて内部統制評価部局に説明を求めた上で、審査を行った。また、その他の監査等において得られた知見を利用した。
- 市長以外の執行機関および上下水道局は、市長が策定した「秋田市内部統制に関する方針」を準用し、自主的な取組として内部統制を推進していることから、令和3年度秋田市内部統制評価報告書に添付されている参考資料により審査を行った。
審査の結果
令和3年度秋田市内部統制評価報告書について、上記のとおり審査した限りにおいて、評価結果に係る記載は相当である。
備考
令和3年度秋田市内部統制評価報告書に記載のとおり、評価対象期間内に把握された運用上の重大な不備は、「運転免許証有効期限確認ミスによる公用車の無免許運転」、「秋田市児童館条例の改正漏れ」、「後期高齢者医療保険料の賦課誤り」の3事案である。
付記事項
審査の過程において、今後の内部統制評価の手続にあたり留意すべきと思われた事項は次のとおりである。
- 課所室共通リスクに係る取組状況等の評価手続の中で、「規定されている方針及び手続では内部統制の目的を十分に果たすことができない、又は規定されている方針及び手続が適切に適用されていない等の整備上の不備」に該当するのか、「整備段階で意図したように内部統制の効果が得られておらず、結果として不適切な事項を発生させた運用上の不備」に該当するのかの確認を行っているが、その区分の判断過程に不明瞭なものがあった。事案の性質によってはその区分の判断が難しいことも想定されるものの、内部統制評価部局は、整備上の不備あるいは運用上の不備の区分の判断が的確に行われるよう、把握した不備の内容について十分な精査を行うなどの対応が望まれる。
- 市長が把握した不備について、重大な不備にあたるかどうかの判断は「経済的・社会的な影響度」を考慮して個別事案ごとに判断していることを確認したが、関係資料を閲覧したところ、運用上の不備については重大な不備にあたるかどうかの判断根拠を記載しているものの、整備上の不備については、重大な不備にあたるかどうかの判断根拠や判断理由が記載されていなかった。「地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドライン」に示された以上の具体的な判断基準がない中で個別に重大な不備にあたるかどうかの判断をしたのであれば、その判断根拠等や過程を記録することは、評価の適正性、客観性、信頼性を確保するために有用であると思われるので、関係資料の作成方法等に配慮されたい。
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