第47回親と子のふれあい写生大会入賞作品
園内制作・自宅制作合わせて、期間中に263点の作品が提出されました。たくさんの方にご参加いただきありがとうございました!
園長ごあいさつ
昨年46回目の本大会は50周年の節目ということで、未来の動物園を描いてもらいました。動物と向き合った写生を発展させたことで、子どもたちが動物園に求めるもの、夢見る世界を改めて知ることできた気がします。子どもたちは動物をもっと身近にし、人と動物がフレンドリーな関係でありたいと、動物園にそんな風景を重ねているのかもしれません。
47回目の大会は再び「写生する」という原点に立ち返り、動物と向き合い、生命を直に感じながら描いて欲しいという実行委員会の思いから、大森山動物園のテーマ「動物と語らう森」に沿いながら、動物との語らいを通した作品作りに取り組んでいただきました。
チンパンジーを描いた市長賞の作品は、作者がチンパンジーと向き合った時に受けた心情が「強さ」だったのか、それを目力と毛を逆立てた様子で描きだしていて、実に印象深く、かつ力作でした。市議会議長賞のペンギンの嘴と人の指がふれあう絵は、作者が動物と人の交流に感じ入るものがあって生まれた作品であり、そこに添えられていた水流で動き(いのち)が一層引き立っているようです。教育長賞のアシカの顔表情は、作者がアシカと向き合って感じたアシカの独特の感性を描きたかったのかもしれません。これら賞以外の作品どれをとっても皆力作ぞろいであると感じたのですが、そこに共通するものは子どもたちの素直ないのちと向き合う感性です。50年近く子どもたちの絵を見る機会を得ましたが、子どもたちの作画力は素人ながらも時とともに高くなっているようにも感じ、大会提供者として嬉しく思いますし、同時に子どもたちの感性を育てる場として動物園が少しでも寄与できているならば誇らしくもあります。
写生や作画は無論、動物画だけではありませんが、動物画には動物との心の交流が生まれやすいし、子どもの心をふくよかに膨らませてくれる機会にもなるのではないでしょうか。大会にこだわらず、動物園で遊ぶ際には是非絵筆を取りながら動物との会話も楽しんではいかがでしょうか。
最後になりましたが、本大会を共に運営していただきました、秋田市造形教育研究会の菊地会長様はじめ諸先生方々、AKT秋田テレビ株式会社様、さらにテレビCMのスポンサーとしてご支援いただきました秋田県Honda Cars様ほか関係した方々に心より厚く御礼申し上げます。
また、今年も上位入賞者にガラスの「オモリントロフィー」をご提供くださいました新屋ガラス工房様、本当にありがとうございました。
2024年8月吉日
秋田市大森山動物園 あきぎんオモリンの森 園長 小松 守
入賞作品
秋田市造形教育研究会会員(秋田市の美術教員)によって選出された41点をご紹介します。
- 秋田市長賞から秋田銀行賞までの上位12点は、作品画像と上記研究会による作品講評を掲載しています。また、9月上旬から大屋根広場(入園ゲート入ってすぐ)にパネルを展示しますので、ご来園の際はぜひご覧ください。
- ぺんてる賞・アニパ賞・あきた教材賞は、作品画像を掲載しています。
- 自販機キャンバス賞は作品画像の掲載はありませんが、園内の自動販売機に1年間掲示します。
総講評(秋田市造形教育研究会)
今年は7月下旬まで雨が続く天候であったために動物たちの生き生きとした姿を捉える機会は限られていたものと思われる。そのような条件の中でも昨年以上の出品数であったことは大変喜ばしく、出品された皆さんのこの写生大会への関心の高さを強く感じた。
今回は、「動物との語らい」がテーマであったが、単に写真のように描くのではなく、自分にとって対象の動物はどのように感じられたのかという作者の思いや動物に対する願いを表現している作品が多く、力作ぞろいであった。
技術的にも水彩絵具やクレヨン、パステルの特性を生かし、色を塗り重ねたりぼかしやグラデーションを効果的に用いて動物の色艶や手ざわり、迫力まで表現されており素晴らしいと感じた。
今後も自分なりの工夫を大切にして、表現活動を楽しんでほしい。
受賞名:秋田市長賞
- 受賞者名(学年)
- 下間 穂孝(小学5年)
- 作品タイトル
- 夕日ながめてボンタ
- 講評
- 高いところにのぼって、悠々と夕日をながめるボンタ。52歳になってもなお堂々とした風格と、毛の1本1本の質感が感じられる表現が見事です。空一面に広がる夕日のグラデーションと、台を照らす黄色、体に反射する青、ピンクなど、色彩感覚と観察力のすばらしさが胸に迫ってきます。たくましさと優しさが伝わる、迫力のある作品です。
受賞名:秋田市議会議長賞
- 受賞者名(年齢)
- 鈴木 結翔(中学1年)
- 作品タイトル
- 僕と以心伝心
- 講評
- ペンギンが目を輝かせながら指の方へ近寄ってくる様子がよく表されていますね。動物と人との心のつながりを感じます。白い絵の具で細く線を引いたり点々をつけたりして表現を工夫しているので、本当に水の中を泳いでいるように見えますね。
受賞名:秋田市教育長賞
- 受賞者名(学年)
- 佐藤 心菜(中学1年)
- 作品タイトル
- 笑門来福
- 作品講評
- アシカの笑顔がとてもかわいらしく描けている作品です。目や口元などの特徴を捉え、毛の細部までよく丁寧に描き込んでいます。また、アシカならではの色である白や黒、茶色に加えて、黄色や青色を着色したことによって、作品全体の面白さが増して、見る人をグッと惹きつけてくれます。
受賞名:秋田公立美術大学長賞
- 受賞者名(学年)
- 板橋 莉衣奈(中学3年)
- 作品タイトル
- 人見知り
- 作品講評
- アカコンゴウインコの鮮やかな羽の色を、色づかいや筆致、色の重ね方で美しく表現しています。また、飼育員のグローブを握る足や首を180°に曲げているインコの体の動き、こちらを見ている目など描写力の高さも感じられ、大胆な構図と相まって、迫力のある作品になっています。
受賞名:大森山動物園長賞
- 受賞者名(学年)
- 福司 怜彩(小学1年)
- 作品タイトル
- ふわふわ
- 作品講評
- レッサーパンダさんのかわいい顔に目が引き寄せられます。うすい茶色をぬった上から、こい茶色でモフモフしている毛なみをかいたり、黒い毛の中に白い色を少し入れてふかふかの毛がつやつやで光っている様子をあらわしたりと、絵の具や筆の使い方をよく工夫していて感心しました。本当にさわってみたくなる絵ですね。
- 受賞者名(学年)
- 七尾 心絆(小学3年)
- 作品タイトル
- べろ~ん
- 作品講評
- 長い首をぐんと伸ばし、舌をべろんとさせて食事をするキリンの様子がよく伝わります。キリンの毛なみや、特徴的な身体の模様もよく観察し、単調な色ではなく、一つ一つしっかりと混色し、ていねいに描いています。猛暑の中、鮮やかな緑に囲まれ、たくましく生きる動物の姿に元気づけられる作品です。
- 受賞者名(学年)
- 大石 優(小学6年)
- 作品タイトル
- 美の化身
- 作品講評
- 羽根を大きく開いたクジャクの目玉模様がクジャクの体を中心に放射状に描かれ、よく観察して描かれていることが伝わります。ちょっと横を向いたクジャクの顔も目元の模様が細やかに表現されていますし、尾羽根の根元の細かい羽根がウロコのように重なっている所などすみずみまでとらえています。特徴的な羽根の目玉状の模様の所だけクレヨンで一度描いて水彩絵の具を重ねたバチック表現を活用して強調しているものいいですね。
クジャクの本体を少しだけ中央からずらした位置にしたり、目玉模様を画面からはみ出すように描いていることで全体に広がりのある画面構成になりました。
受賞名:秋田市造形教育研究会長賞
- 受賞者名(学年)
- 鈴木 桐翔(小学3年)
- 作品タイトル
- 今年もあついなぁ
- 作品講評
- 水浴びをして暑さをしのぐカピバラの涼しげな表情がよく表れています。暑さが苦手な自分と、暑さに耐えるカピバラを重ねて、寄り添う気持ちが優しい作品につながりました。
カピバラに水が流れる様子や、カピバラから水が周囲に広がっていくようすもていねいに描かれています。
周囲の緑もアクセントとなって、作品をひきしめてくれています。
受賞名:AKT秋田テレビ賞
-
受賞者名(学年)
-
齊藤 碧唯(5歳)
- 作品タイトル
- いっしょにスイカたべよう?いいね!たべよう!
- 作品講評
- 女の子とチンパンジーが仲よく寄りそってスイカを食べている様子がよく感じられます。何より二人(一人と一匹?)の表情がとてもいいですね。絵を見ている人も気持ちが明るく温かくなってきます。絵としての構図もまとまっており、チンパンジーの体(毛)とバックの色あいの対比など色のぬり方にも工夫が感じられます。
- 受賞者名(学年)
- 佐藤 花歩(小学4年)
- 作品タイトル
- 友達になりたいな!
- 作品講評
- 画面全体にバランスよくレッサーパンダを描くことができました。こちらを見つめるレッサーパンダの表情がとてもおだやかで生き生きと描かれていて、友達になりたいという作者の思いがとてもよく表されています。一本一本の毛の流れをよく見てていねいに描くことができています。背中から足に向かってグラデーションをつけているところもきれいに表現されています。見ている人が笑顔になるとてもすてきな作品です。
- 受賞者名
-
鈴木 さくら(中学3年)
- 作品タイトル
- 小さくて愛らしいプレーリードッグ
- 作品講評
- 水彩絵の具を上手に使って、プレーリードッグを表現しています。毛の1本1本の色を変えながら質感を大事にしながら描いています。
顔や足の小さな部分の特徴やかわいらしく活動をしている様子がよくとらえられています。
ニンジンやサラダ菜をえさとして与えてみたいという気持ちがよく伝わってくるようです。
受賞名:秋田銀行賞
- 受賞者名
- 大河内 一花(小学6年)
- 作品タイトル
- レッサーパンダと私
- 作品講評
- クレヨンと水彩絵の具の表現技法を工夫して、レッサーパンダの体を表現しています。毛の1本1本の質感を感じられる表現と色の組み合わせによる美しさが、レッサーパンダの生き生きとした様子を上手に表しています。じっとこっちを見ているかわいらしい表情もよくとらえているのも印象的です。
受賞名:ぺんてる賞
- 受賞者名(学年)
- 藤枝 采愛(中学3年)
- 作品タイトル
- イグアナ散歩
- 受賞者名(学年)
- 佐々木 皐(小学5年)
- 作品タイトル
- どうしたの?
- 受賞者名(学年)
- 日景 陽南(中学1年)
- 作品タイトル
- 螺旋
受賞名:アニパ賞
- 受賞者名(年齢)
- 佐々木 美佑希(中学2年)
- 作品タイトル
- 笹とじゃれあいっこ
- 受賞者名(学年)
- 藤井 陽茉莉(中学2年)
- 作品タイトル
- full moon magic
受賞名:あきた教材賞
- 受賞者名(学年)
- 加藤 希(小学1年)
- 作品タイトル
- くじゃくのはねがひらいた!わっ!
- 受賞者名(学年)
- 加藤 圭悟(小学3年)
- 作品タイトル
- 先輩と後輩
- 受賞者名(学年)
- 髙田 晄太朗(中学2年)
- 作品タイトル
- 8月のフラミンゴ
受賞名:自販機キャンバス賞
受賞者名 |
学年など | 作品タイトル |
---|---|---|
石黒 陽彩 | 小学5年 | コツメカワウソのこそこそ話 |
畠山 紬 | 小学3年 | くじゃくのじまんの羽 |
藤原 心寧 | 小学3年 | しぜんの森とくじゃくの大きな羽 |
松下 葵 | 小学3年 | ちいさなドラゴン |
宮田 理央 | 小学3年 | くいしんぼうのカンガルー |
佐藤 歩斗 | 小学2年 | こっちを見るトラ |
千葉 愛梨 | 小学5年 | こっちをみているレッサーパンダ |
伊藤 未心 | 小学6年 | 夢の途中 |
佐藤 瑠美 | 小学5年 | 休けい中、夏 |
石澤 茂久 | 4歳 | キリンがぼくをみています |
石澤 忠久 | 小学2年 | フクロテナガザルの子どもがいたよ |
岩瀬 岳 | 小学1年 | こっちにおいで |
富樫 杏菜 | 一般 | こもれび |
富樫 冴月 | 4歳 | おかいもの |
阿部 凌雅 | 小学2年 | 二ひきのねているコツメカワウソ |
鈴木 柑奈 | 小学6年 | カサンドラと四つ子たち |
山内 湖大郎 | 小学4年 | ケイタくんたん生日おめでとう!! |
吉田 理玖 | 小学3年 | 七色のキジ |
小松 瑛太 | 小学2年 | ペンギンのふれあい |
佐々木 陽向 | 小学1年 | りんごを見ているレッサーパンダ |
大竹 理仁 | 小学1年 | おおきくなったらきょうりゅうになる |
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