介護サービスは正しく利用しましょう

介護サービスにかかる費用は、みなさまからの税金と保険料でまかなわれており、サービスの利用量が増えると比例して利用料や保険料が増える仕組みとなっています。
そのため、サービスを必要以上に利用したり、不適切な利用をしたりすると、利用料や保険料の高騰を招くほか、ご自身のからだの状態の悪化を招くことにもなりかねません。

訪問介護（ホームヘルプサービス）

訪問介護は、要介護状態により日常生活上では困難な動作や行為を援助するのが目的のサービスです。
家政婦や家事代行サービスのように、広く家事や用事を頼めるわけではありません。以下のような、直接本人の援助に該当しない行為や日常生活上の援助の範囲を超える行為は、訪問介護の対象外となります。

• 利用者以外の家族に係る洗濯、調理、買い物、布団干し
• 主として利用者本人が使用する居室等以外の掃除
• 来客の応接（お茶、食事の手配等）
• 自家用車の洗車・掃除
• 草むしり、花木の水やり
• 犬の散歩や餌やりなどのペットの世話
• 家具・電気器具等の移動、修繕、模様替え
• 大掃除、窓のガラス磨き、床のワックスがけ
• 室内外家屋の修理、ペンキ塗り
• 植木の剪定等の園芸
• 正月、節句等のために特別な手間をかけて行う調理
• 蜂の巣や害虫・小動物の駆除
• 金銭管理や契約行為
• 趣味嗜好品や装飾品の買い物
• 映画・演劇・美術鑑賞、外食、冠婚葬祭、祭りなどへの同行依頼

短期入所生活介護（ショートステイ）

ショートステイは、利用者の自宅での自立した日常生活の維持と、介護する家族の負担を軽くすることが目的のサービスです。
特別養護老人ホームのように長期間入所することを想定したサービスではなく、原則として連続30日間が限度となっております。特別な理由もなく、長期間入所を継続したり入所を繰り返すことは認められません。

住宅改修

手すりの取付けや段差解消など、自宅での生活環境を整えるための小規模な工事が対象となります。
要介護度にかかわらず、1人あたり工事費用20万円までとなっていますので、心身や住宅の状況に合った工事内容としてください。特に、施工業者に勧められるままに工事した結果、限度額を超過したり、工事内容が介護保険では認められないなどのトラブルが生じる場合がありますので、ケアマネジャーなどと十分ご相談ください。
なお、以下のような工事は、介護保険の対象外となります。

• 事前申請承認前に着工・完工した工事
• 事前申請時の施工予定と異なる工事
• 新築または増改築に伴う工事
• 高価な材料・材質・工法による工事
• 老朽化に伴う改修
• 装飾品を施したり、趣味嗜好的な形状の工事
• 固定していない用具を置くだけの工事
• 自宅以外の工事や生活導線に関係しない部分の工事