蚊媒介感染症について
「蚊」に注意しましょう
「蚊媒介感染症」とは、病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症です。
感染症によって媒介する蚊の種類が異なります。
その中でも「ネッタイシマカ」が生息する海外諸国(特に熱帯や亜熱帯地域)では、蚊媒介感染症が多く発生しています。また、「ヒトスジシマカ」は日本の広い地域(青森県以南)に生息しており、海外で感染し帰国した人から国内に感染が拡大する可能性もあります。
主な蚊媒介感染症
日本で発生または持ち込まれる可能性が高いものは、以下の6疾患です。
感染症名 |
潜伏期間 |
主な症状 |
主な流行地域 |
媒介蚊(感染経路) |
---|---|---|---|---|
ウエストナイル熱 | 2から6日 | 発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、発しん | アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、米国など | アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカなど (鳥→蚊→人) |
ジカウイルス感染症 |
2から12日 (通常2から7日) |
軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感など | 中南米・カリブ海地域、オセアニア太平洋諸島、アフリカの一部(カーボベルデ)、タイ | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど (人→蚊→人) |
チクングニア熱 |
3から12日 (通常3から7日) |
急性の発熱と関節痛、発しん | アフリカ、南アジア、東南アジア | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど (人など→蚊→人) |
デング熱 |
2から15日 (通常3から7日) |
発熱で始まり、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛 | 東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど (人→蚊→人) |
日本脳炎 |
6から16日 |
発熱、頭痛、吐き気、おう吐、めまい、意識障害 | 日本、中国、東南アジア、南アジア |
コガタアカイエカ |
マラリア | 7から40日 | 発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛 | 東南アジア、アフリカ、中南米 |
ハマダラカ |
日本においては日本脳炎以外の蚊媒介感染症は海外からの輸入感染症としてみられていますが、デング熱に関しては2014年に国内感染例が報告されました。
妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭症との関連が示唆されています。妊婦および妊娠の可能性がある方は、可能な限り流行地域への渡航を控えてください。
治療
マラリアについては、抗マラリア薬を投与します。ウエストナイル熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱、デング熱、日本脳炎は、対症療法が中心です。
感染してからの治療よりも、蚊に刺されないための対策が重要です。
予防方法
感染を防ぐためには、「蚊に刺されないこと」「蚊の発生を防ぐこと」が大切です。
蚊に刺されないために
- 藪や草むらなどの屋外で活動するときは、長袖、長ズボンを着用し、肌の露出を避けましょう。
- 虫除け剤や蚊取り線香を使い、蚊を寄せ付けないようにしましょう。
- 海外旅行時にも同様に、蚊に刺されない対策をしましょう。
蚊の発生を防ぐために
- 藪や草むらは草刈りをして風通しを良くしましょう。
- ヒトスジシマカは狭い水たまりのような場所に産卵します。家の周囲を点検して蚊の発生源になりやすい水たまりをチェックし、定期的に水を捨てましょう。
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秋田市保健所 健康管理課
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ファクス:018-883-1158
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