リニューアルの概要について

　秋田市立千秋美術館は、大規模改修工事のため、令和4年6月13日から約2年間にわたり休館しておりましたが、令和6年6月29日（土曜日）にリニューアルオープンすることとなりました。
　「開かれた『美』の入口」として新たな扉を開く千秋美術館のリニューアルの概要をお知らせします。

より美しい展示へ　展示室の機能充実

　2階展示室は、展示に制限の多かった2室を統合し、4室から3室へ。新設した壁面展示ケースや可動壁面パネルのレイアウト変更により、幅広い作品に対応した展示ができるフレキシビリティの高い空間になりました。照明は、すべて蛍光灯から演色性の高いLEDへと変わりました。気密性の高い展示ケースの導入や空調機の更新と合わせて、美術品を適切に保護しながら、より美しく、クリアに鑑賞できる環境を整備しました。

展示室1（岡田謙三記念館）

天井がフラットになり、広々とした印象となった岡田謙三記念館。更新した天井照明で作品をより均一に照らすことができるようになりました。

展示室2

2室を統合した展示室。新設した展示ケースは、高透過の低反射ガラスと計算された照明で、作品を鮮明にご覧いただけます。

展示室3

縦横方向に壁面パネルを動かすことができるようになり、展示作品に応じた展示空間を作りやすくなりました。

秋田蘭画展示コーナー

リニューアルオープンを機に秋田蘭画の展示コーナーを新設しました。毎月展示替えを行い、秋田蘭画の名品を紹介します。

開かれた空間へ　1階ロビーの再構築

　エントランスをアトリオン館内の1カ所に集約し、広く、入りやすい雰囲気へと変わりました。1階ロビーには、ミュージアムショップが誕生し、千秋美術館のオリジナルグッズなどを販売予定です。拡充された仲小路側の休憩スペースには、タブレット端末で所蔵品の画像閲覧などができる情報コーナーも新設。《佐竹曙山 写生帖》全3冊、伝荻津勝孝筆《秋田街道絵巻》全3巻を高精細画像でご覧いただけます。

エントランス

エントランスは広く、明るい印象で、中の様子もよく分かるようになりました。階段横には2階から流政之の彫刻《どさ、さきもり》を移設しました。

ミュージアムショップ

改修前は受付だった場所に、ミュージアムショップを新設しました。図録やポストカード、トートバッグなどのオリジナルグッズを販売予定です。

休憩スペースと情報コーナー

情報コーナーでは、所蔵品情報や各地の美術情報などをゆっくりと閲覧していただけます。

より使いやすい施設へ　利便性の向上

　2階から3階への階段を新設し、3階の講堂へアクセスしやすくなりました。講堂の内装や設備は、ワークショップや講演会などのイベントでの使いやすさも考慮して更新しています。 1階には、救護・授乳室を新設。体調のすぐれない方や小さなお子様連れの方などにも安心して美術館を利用していただけるようになりました。

2階から3階をつなぐ階段

講堂

救護・授乳室

photo by ©Nacasa & Partners