水銀使用製品産業廃棄物（概要）

水銀使用製品産業廃棄物の対象

次の(1)から(3)に該当する製品が産業廃棄物となったものが水銀使用製品産業廃棄物に指定されます。

(1)新用途水銀使用製品の製造等に関する命令第2条第1号または第3号に該当する水銀使用製品のうち、次に掲げるもの

1. 水銀電池
2. 空気亜鉛電池
3. スイッチ・リレー（水銀が目視で確認できるもの）
4. 蛍光ランプ（冷陰極蛍光ランプおよび外部電極蛍光ランプを含む）
5. HIDランプ（高輝度放電ランプ）
6. 放電ランプ（蛍光ランプおよびHIDランプを除く）
7. 農薬
8. 気圧計
9. 湿度計
10. 液柱形圧力計
11. 弾性圧力形（ダイアフラム式のもの）
12. 圧力伝送器（ダイアフラム式のもの）
13. 真空計
14. ガラス製温度計
15. 水銀充満圧力式温度計
16. 水銀体温計
17. 水銀式血圧計
18. 温度定点セル
19. 顔料
20. ボイラ（二流体サイクルに用いられるもの）
21. 灯台の回転装置
22. 水銀トリム・ヒール調整装置
23. 水銀抵抗原器
24. 差圧式流量計
25. 傾斜計
26. 周波数標準機
27. 参照電極
28. 握力計
29. 医薬品
30. 水銀の製剤
31. 塩化第一水銀の製剤
32. 塩化第二水銀の製剤
33. よう化第二水銀の製剤
34. 硝酸第一水銀の製剤
35. 硝酸第二水銀の製剤
36. チオシアン酸第二水銀の製剤
37. 酢酸フェニル水銀の製剤

(2)(1)を材料または部品として用いて製造される組込製品

上記水銀使用製品の番号、3、4、5、6、11、12、13、15、19、26を材料または部品として用いて製造されている組込製品および顔料が塗布された製品を除きます。

(3)(1)または(2)のほか、水銀等の使用に関する表示がされている水銀使用製品

水銀使用製品産業廃棄物の処理基準の追加

産業廃棄物の一般的な処理基準に加えて、次の処理基準が追加されます。

事業場での保管基準

水銀使用製品産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、仕切りを設ける等必要な措置を講ずること。

収集運搬基準

• 破損することのないような方法で、かつ、その他の物と混合するおそれのないように、他の物と区分して収集または運搬すること。
• 積替えまたは保管では、上記事業場での保管基準の措置を講ずること。

処分基準

• 水銀等の大気への飛散防止措置を講ずること。
• 次の水銀使用製品産業廃棄物については、あらかじめ水銀を回収（注）すること（水銀回収義務付け）。
• 処分時の保管では、水銀等の大気への飛散防止措置を講ずること。
• 安定型最終処分場への埋立を行わないこと。

注：ばい焼施設によるばい焼、または水銀の大気飛散防止措置をとった上で、水銀を分離する方法で回収すること。

1. スイッチ・リレー
2. 気圧計
3. 湿度計
4. 液柱形圧力計
5. 弾性圧力計（ダイアフラム式のもの）
6. 圧力伝送器（ダイアフラム式のもの）
7. 真空計
8. ガラス製温度計
9. 水銀充満圧力式温度計
10. 水銀体温計
11. 水銀式血圧計
12. 灯台の回転装置
13. 水銀トリム・ヒール調整装置
14. 差圧式流量計
15. 浮ひょう形密度計
16. 傾斜計
17. 積算時間計
18. ひずみゲージ式センサ
19. 電量計
20. ジャイロコンパス
21. 握力計

水銀使用製品産業廃棄物であることの情報の伝達

水銀使用製品産業廃棄物を取り扱う（水銀使用製品産業廃棄物が含まれる）場合に、次の情報媒体にその旨を記載する必要があります。

1. 産業廃棄物処理業に係る許可申請書・許可証
   取り扱う産業廃棄物の種類に水銀使用製品産業廃棄物が含まれること。
   注：平成29年10月1日時点で、水銀使用製品産業廃棄物を取り扱っている場合、事業の変更許可は不要です。
2. 委託契約書
   委託する産業廃棄物の種類に水銀使用製品産業廃棄物が含まれること。
   注：平成29年10月1日以前に締結している委託契約書を新たに契約変更する必要はありませんが、次回更新時にご対応ください。
3. 産業廃棄物管理票（マニフェスト）
   産業廃棄物の種類に水銀使用製品産業廃棄物が含まれること、また、その数量。
4. 産業廃棄物保管場所の掲示板
   産業廃棄物の種類に水銀使用製品産業廃棄物が含まれること。
5. 帳簿
   各記載事項で水銀使用製品産業廃棄物に係るものを明らかにすること。