地蔵田遺跡とは

地蔵田遺跡は秋田市南東部にある御所野台地の南端、標高31mの舌状台地上に立地しています。
昭和60年に秋田市教育委員会が発掘調査し、旧石器・縄文・弥生時代の遺跡であることがわかりました。特に注目されたのが木柵で囲まれた弥生時代前期(約2,200年前)の集落跡で、平成8年11月6日に国の史跡に指定されました。発見された遺構は、竪穴住居跡4軒、木柵跡3条、土器棺墓25基、土壙墓51基です。出土した土器の中には、北九州地方の影響を受けた遠賀川系土器も含まれており、東北日本海沿岸北部に早くから弥生文化が伝わったことがわかります。
発見された遺構
竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)
4軒の住居跡は、直径8mから13mまでのほぼ円形で、周囲に溝がめぐっています。各住居は2回から6回までの建て替えが行われており、少し移動しながら大きくしています。住居の入り口は集落中央を向いており、中央部が広場であったと考えられます。
木柵跡(もくさくあと)
防御的意味合いの強い柵と考えられ、3条確認されています。径20cmから30cmまで、深さ30cmから60cmまでの柱穴が連続して認められ、長軸61m、短軸47m、全長約170mの楕円形を呈し、東側と西側は二重になっている部分もあり、作り替えがあったと考えられます。また、いくつか途切れるところがあり、出入り口と考えられます。南東側で最も外側に作られている木柵は、墓域を集落と遮るための目隠し塀と考えられます。
土器棺墓(どきかんぼ)
死者を土器に入れて埋葬したお墓で、壺形土器と甕形土器が出土しています。壺形土器の中には、西日本の弥生前期に栄えた遠賀川系の土器や、縄文時代の伝統を継ぐ縄文がほどこされた土器などが確認されています。
土壙墓(どこうぼ)
地中に穴を掘り、死者を埋葬したお墓で、掘り方が円形・楕円形・小判形をしており、深さは60cmから1mくらいまであります。2基から玉類の副葬品が出土しています。
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