衛生害虫(蚊)
蚊について
日本には約100種類の蚊がいます。このうち、家の中に侵入して夜に吸血する代表的な蚊はアカイエカという蚊で、体が灰褐色で胸背部は橙色がかっています。また、家の庭先で日中や夕方に吸血する代表的な蚊はヒトスジシマカという蚊で、体が黒色で胸背の中央に白色の1本の縦すじが通っています。
蚊の生態は?
- 蚊は普段、花の蜜、果物の汁、樹液を吸っています。ヒトから吸血する蚊はメスだけで、産卵のために吸血します。
- 蚊は吸血後4~5日後に産卵し、羽化までの発育期間は、気温の高い夏で11~12日です。
- 蚊の幼虫は、水の流れが悪い水路のほか、古タイヤ、あきかん、食器、ポリ容器、竹の切り株などの小さな水たまりで生息しています。
蚊に刺されないように!
- 水路は泥上げなどを行い水の流れを良くし、古タイヤ、あきかんなどに水がたまらないようにして、蚊の幼虫が生息しにくい環境を整えましょう。
- 家の周辺の雑草は刈払い、見通しや風通しを良くし、蚊がとどまりやすい場所をなくしましょう。
- 窓やドアに網戸を付けて侵入を防ぎましょう。入ってしまったものはスプレー式の殺虫剤を噴霧して駆除するか、蚊取り線香や電気蚊取り器を使うと殺虫効果のほか、近くに蚊を寄せ付けない効果があります。
- 蚊の多いところに行くときは、忌避剤(虫除けスプレーなど)を使うと3~5時間は効果があります。
ヒトスジシマカ
生態
- 成虫は、体長約4.5ミリメートル、翅長約3ミリメートル。黒色の体に1本の白い縦条。足の各関節部に白帯(画像は、ページ下方の参考リンクからご覧いただけます)
- 卵、幼虫、さなぎを経て、成虫になります
- ヒトスジシマカの活動は5月中旬~10月下旬にみられ、冬季に成虫は存在しない。
- 成虫は、繁殖を繰り返して6、7月に急激な個体数の増加を示す。成虫の密度は、8月に最も高くなった後、9月には急激に減少し、10月以降はほとんど捕獲されなくなる。
- 春先や晩秋のように気温が低い季節には、孵化した幼虫は30~50日ほどで成虫になる。気温が高くなるにしたがって幼虫の発育速度は早くなり、真夏の気温であれば、産卵後数日から1週間で幼虫が出現。その後10日ほどで成虫になる。
- 外気温にもよるが、吸血する雌成虫の寿命は30~40日。
幼虫の発生
- ヒトスジシマカの幼虫は比較的小さい容器などの水たまりに発生する。
- 住宅地では雨水マス、植木鉢やプランターの水の受け皿、庭先に置き忘れたバケツや壺、コンビニ弁当などのプラスチック容器、古タイヤ、墓地の花立、竹の切り株などが発生源となる。雨を除けるために被せたビニールシートの窪みや、隙間にたまった水、廃棄された機械のフレームにたまった水などにも発生する。一般にヤブカ属の卵は乾燥に強く、ヒトスジシマカの卵は数カ月の乾燥に遭遇しても、いったん水に浸ると孵化してくる。
- 卵は黒色で、湿った落ち葉やコケ、水際に産み付けられる。
- 9月中旬以降の短日・低温条件化で育ったヒトスジシマカは吸血・産卵を繰り返すが、これらの雌が産卵するのは冬越し用の卵(越冬卵)で、そのまま孵化せずに翌春まで生存する。越冬した卵は春頃から孵化し始め、孵化した幼虫はその後ゆっくり発育して約1カ月で成虫になる。
成虫の行動や潜み場所
- 昼間活動性。飛翔活動が敏捷で、民家の庭、公園、墓地などに潜み、朝方から夕方まで激しく吸血する。
- 家屋にも浸入するが、この場合も、物陰など薄暗い場所に潜んで吸血する。
- 待ち伏せ型の吸血行動を示し、吸血対象がある一定の距離まで近づくと、それを感知して飛来してくる。
- ヒトスジシマカの雌は、吸血や産卵を行った後、1週間ほどで徐々に拡散し、活動範囲は50~100メートルとされる。
媒介する感染症
- デング熱
- ウエストナイル熱
- イヌのフィラリア
- デング熱の詳細については、次のリンク先をご参照ください。
参考リンク
蚊に間違われる虫、ユスリカ
春先や秋口に、いわゆる蚊柱を作って大量発生する虫です。蚊とよく似ていますが刺すことはありません。
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