衛生害虫(シロアリ)
シロアリについて
シロアリ類は、日本では18種が知られていますが、ほとんどが野外性で、木造建築物を加害するのは5種類おり、そのなかでも問題となるのは、日本全土に分布しているヤマトシロアリ、関東以南に生息するイエシロアリ、南西諸島などに生息するダイコクシロアリの3種です。
シロアリは社会生活を営み、種によって異なりますが、1つのコロニーに数万、多いものでは100万を超える個体数がおり、女王、王、職アリ、兵アリなどの階級制度によって維持されています。このうち、職アリはコロニーの90~95%を占め、巣作り、エサの採取、他の階級へのエサやりなどの世話を行うもので、木材を加害するのはこの職アリです。
ヤマトシロアリ
- 有翅虫(羽アリ)の体長は4.5~7.5ミリメートル、体は黒褐色で翅は暗褐色。
- 兵アリの体長は3.5~6.0ミリメートル、体は乳白色で頭部は淡黄褐色で長い。
- 職アリの体長は3.5~5.0ミリメートル、体は乳白色で頭部は淡黄白色。
- 女王の体長は11~15ミリメートル、体は黄白色。
- 1つのコロニーの個体数は1~3万程度、地中や地面近くの湿った木材の中で生活します。特別な巣を作らず、加害した木材そのものが巣となり、生息条件が悪くなると他の場所に移動します。台所や風呂場などの水回りがある所に被害が多く見られます。
- 4月~5月頃、雨が降ったあとの晴天で無風の蒸し暑い日の正午頃、無数の有翅虫が巣を飛び立ちます。このとき、有翅虫の這い出すところから被害箇所がわかることがあります。なお、飛び立った有翅虫は、それぞれ新しい女王と王となってコロニーを形成します。
シロアリ類の防除対策
飛び立つために這い出てきた有翅虫は、市販の殺虫剤で駆除できますが、これですべてのシロアリが居なくなったわけではなく、木材内部にはまだ職アリがいるので引き続き加害されます。これらの駆除には十分な知識や機材等が必要となりますので、専門の業者に依頼することをお勧めします。
自身でできる予防対策としては、床下の通気を良くするなどして乾燥させること、廃材などを置きっぱなしにしないことなどが有効です。
アリとの違い、見分け方
羽がある普通のアリ類と間違われることがありますが、次のように形態的な特徴から見分けることができます。
シロアリ | アリ | |
---|---|---|
触角 | 数珠状で直線的 | くの字に曲がっている |
胴体 | 全体に寸胴でくびれていない | 細くくびれている |
翅 | 4枚の羽がほぼ同じ形で同じ大きさ | 前の羽が大きく後ろの羽が小さい |
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