平成26年度 秋田市エイジフレンドリーシティカレッジ第3回リレーセミナーを開催しました
第1部 基調講演
テーマ「引きこもり支援を通して見えてきた地域づくりの可能性」
講師:社会福祉法人 藤里町社会福祉協議会事務局長 菊地 孝子氏
秋田市の鎌田 潔副市長による主催者あいさつに引き続き、社会福祉法人藤里町社会福祉協議会事務局長の菊地 孝子氏からご講演いただきました。
藤里町社会福祉協議会では、町内の引きこもりの実態を調査し、2010年に引きこもりや障がい者の就労支援の拠点施設「こみっと」を開設しました。
引きこもりの方や障がい者は「こみっと」に登録し、登録生としてお食事処「こみっと」での就労訓練や、地元の特産白神まいたけを使った「白神まいたけキッシュ」の製造販売、また「こみっと」バンクという、若者の人材バンクに登録し、町内の農作業や店の手伝いなど、地域のニーズに応えた活動などを行っています。
藤里町では、地域の課題やニーズを把握するために、社会福祉協議会の職員一人ひとりが細やかに情報を収集し、共有しながら地域に関わったところ、高齢者(介護)問題だけではなく、さまざまな課題が見えてきたことをきっかけに、引きこもり支援がスタートしました。
社会復帰訓練カリキュラムやこみっと感謝祭などを通して、地域の人々と一緒に作業したり交流することでお互いの理解が深まり、今や地域にとって、登録生の存在は大きくなっているそうです。また、誰であっても、常に支えられる側、支える側なのではなく、時々支えられたり、支えたりという関係で地域は連携することができる、とお話いただきました。
それによって、小さな町であっても、地域の力を集結することができ、実際に町や人の意識が変わり、町おこしになっているのです。
さらに菊地さんは、社会福祉協議会の活動は、単に福祉活動にとどまらず、まちづくり、人づくりにつながっていると話してくださいました。
菊地さんの基調講演です。
会場では、社団法人藤里社会福祉協議会による白神まいたけキッシュの販売も行われました。
休憩中には、エイジフレンドリーあきた市民の会によるおせっかいカフェもあり、参加者同士がお茶を飲みながら交流を楽しみました。
第2部 パネルディスカッション
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テーマ
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地域に新たなつながりを生み出すために
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パネリスト
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- 菊地 孝子氏(社会福祉法人藤里町社会福祉協議会)
- 中村 順子氏(秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻教授)
- 武内 伸文氏(SiNG代表)
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コーディネーター
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宇都宮 貴子氏(フリーアナウンサー)
第2部のパネルディスカッションでは、「地域に新たなつながりを生み出すために」をテーマに、「地域のつながり」について現状と課題、目指す姿、また地域に新たなつながりを生み出すためにできることは何か、などについて意見交換をしていただきました。
パネリストからは、
「高齢者が「人・情報・場」とのつながりを持ち、長く元気で過ごせるようなまちづくり、環境づくりが必要ではないか。」
「一歩踏み出して、周りに少しだけで関心を持ち、見えたものを形に表してみることで、つながりが生まれる。」
「社会には世代の違いや考え方の違いによる多様性がある。文化芸能を一つ例にとっても、世代間のコミュニケーションが盛んであれば、まだまだ地域のつながりはある。」
「高齢者の知恵や、昔の地域の様子・暮らしぶりなどについて話を聞く「聞き書き」は、世代間交流にとっても有効である。高齢化が進む中、「聞き書き」が広がるように活動に入れていきたい。」
などの意見がありました。
また、参加者からは、
「地域に独居老人がいても、個人情報の問題がある。どのように地域でつながりを持てばよいか、アドバイスしてほしい。」
という質問が寄せられ、パネリストからは
「これからは互助の役割が大切である。情報の使い方に気をつけながら、ケアの町にしていくためには地域の中での情報共有が必要。」という回答がありました。
その他にも、
「駅前の景観に秋田らしさ、秋田を感じられる工夫があればよい。季節を感じながら歩ける町が高齢者に優しい町ではないか。」
「健康寿命を延ばすために、高齢者に多様な働く場を作ってほしい。そしてサロン的な役割をつけてほしい。」
など、活発な意見が寄せられました。
パネルディスカッションでは、参加者も積極的に意見を述べ、活発な意見交換が行われました。
チラシ
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秋田市福祉保健部 長寿福祉課 エイジフレンドリーシティ推進担当
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