平成27年度 秋田市エイジフレンドリーシティカレッジ第3回リレーセミナーを開催しました
平成27年9月6日(日曜日)、秋田拠点センター2階多目的ホールで、秋田市エイジフレンドリーシティカレッジ第3回リレーセミナーを開催しました。
第1部:基調講演
テーマ「多世代が支え合う地域づくり みんなの居場所“こまじいのうち”」
講師:浦田 愛氏(文京区社会福祉協議会 駒込地区地域福祉コーディネーター)
第1部では、講師の浦田氏に、空き家を活用した地域みんなの居場所“こまじいのうち”の事例を交えてお話いただきました。
地域福祉コーディネーターとしての活動
地域の中に入り、地域住民や関係機関と協力して課題を明らかにし、解決の方向に向けた支援を行っている。住民の孤立、ひきこもり、ゴミ屋敷、経済困難など、高齢者に限らず個人支援および地域支援を行っている。
“こまじいのうち”立ち上げの際のサポート体制
文京区駒込地域活動センターが各町会との連携や資金調達(東京都の助成金取得)を担当し、文京区社会福祉協議会がボランティアやプログラムの調整を行った。
“こまじいのうち”の効果
地域の人材バンクとしての役割、参加者から支援者へ、孤立していた人がつながる場へ、居場所から「支えてくれる存在」へといったよい効果が生まれている。
居場所づくりのアドバイス
なるべく多くの方に企画段階から関わってもらう。地域の方に理解してもらい進める。地域住民のニーズを把握する。課題を持った方も役割を持って参加できるプログラムづくりを行う。ゆるやかにできることから始める(役割や利用料などもゆるやかに。プログラムのない時間も大切)。など。
第2部 パネルディスカッション
テーマ「秋田らしさを活かした地域づくりをめざして」
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コーディネーター
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後藤 純氏(東京大学高齢社会総合研究機構 特任講師)
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パネリスト
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- 浦田 愛氏
- 時田 和幸氏(特定非営利活動法人(NPO法人)ほっとアートあきた理事長)
- 竹下 香織氏(ヴィーナスクラブ代表)
第2部のパネルディカッションでは、旗上げアンケートを取り入れ出演者と参加者が活発に意見交換をしながら地域づくりについて考えました。「秋田らしさ」については、パネリストと参加者から「人の温かさ、誠実さ」、「自然や食べ物などの資源」、「時間的、空間的な余裕」といった意見が出されました。それらをうまく活用し、地域全体で世代を超えた地域づくりを進めていくためにはどうしたらよいか。コーディネーターとパネリストから以下のような意見・アドバイスが出ました。
多世代が地域づくりに参加するためにはどうしたらいいか
- 核家族が進み、身近に頼れる人がいないママたちにとっては、“こまじいのうち”に居ると高齢者が子どもの面倒を見てくれるという居心地の良さが魅力。また高齢男性は役割があると安心して参加する傾向にある。
- 若い人が参加しやすいタイミング・時間を選んで活動を行う。また、発信方法としてSNS等を活用する。
- 高齢者の活動と子育て世代の活動をうまくマッチングすることで、それぞれが役割を担い、世代間交流を図ることができ、文化の継承にもつながる。
- ボランティア活動、趣味や稽古事をしている高齢者ほど自立を維持している。小さなことからでも、まずは始めてみることが大切。高齢者向け商品のモニターをするといった社会参加の仕方もある。
行政・企業・住民それぞれに期待することや役割など
- 住民活動は実に柔軟。行政、企業、関係機関等の専門家による支援があることで、さらに自由に活発に活動することができる。
- 企業は高齢者を主役と考え、そのニーズを把握したビジネス展開を。
- 行政には、新しい事に取り組む住民や企業に耳を傾けてほしい。そして小さな事、身近な事からでもいいのだと、代弁してほしい。
質疑応答では、“こまじいのうち”のプログラム内容や補助金について、さらに詳しく知りたいという声が上がるなど、参加者が文京区の事例から熱心に学ぶ姿が見られました。
参加者アンケートでは、「行政のみ、住民のみ、企業のみの単体ではできないことがあるが、互いが協力する場が生まれ始めているのを感じた。」、「問題や課題があった時に、次につなげていく人材が重要。」、「空き家など地域資源を活かし、ゆるやかさ取り入れた活動が参考になった。」などの意見が寄せられました。
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秋田市福祉保健部 長寿福祉課 エイジフレンドリーシティ推進担当
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