平成27年度 秋田市エイジフレンドリーシティカレッジ第1回リレーセミナーを開催しました
テーマ「自立し共生する安心の老後~超高齢化社会におけるシニアの可能性」
講師:袖井 孝子氏(お茶の水大学名誉教授、一般社団法人シニア社会学会会長)
平成27年5月24日(日曜日)秋田拠点センターアルヴェ2階多目的ホールで、平成27年度秋田市エイジフレンドリーシティカレッジ第1回リレーセミナーを開催しました。
セミナーでは、超高齢社会における高齢者の自立や社会参加について講演いただきました。
超高齢社会の到来
日本では平均寿命の男女差が顕著であり、100歳以上の9割近くが女性。
また、平均寿命は延びているものの、健康寿命との差が長くなっており、今後は特に女性の介護問題、女性の高齢者問題が課題となる。
超高齢社会のイメージ
認知症や介護の問題、社会保障費の問題、消費の低迷等、決してバラ色のイメージとは言えない。
介護人材不足も大きな課題であり、外国人労働者の受入については、欧米の例を参考に、短期の使い捨てではなく、きちんと処遇を検討することが必要。
高齢者に対する誤解
高齢者に対して、貧しい、寝たきり認知症、新しい物に挑戦しない、保守的、金を使わない等のマイナスイメージがあるが、それらは誤解である場合が多く、実際には元気で積極的な高齢者が多い。
固定的な高齢者イメージ
日本は年齢階梯社会である。それをよりフレキシブルに、より能力主義に変換していくことで、高齢者の活躍が促進される。
高齢者は弱者ではない
超高齢社会では、高齢者がサービスの受け手のままではいられない。社会的に活用していかなければ社会はうまく回っていかない。
そのためには、暦年齢から機能年齢という考え方が重要である。また、高齢者は歴史等を次世代に語り継ぎ、学んだことを社会に還元することが使命と言える。
これからのシニアに求められるもの
資産を残すよりも自己投資、情報(特に口コミ)、人脈、近隣ネットワークを持つことが求められる。特に高齢男性はなかなか外に出たがらず、地域社会とのつながりが薄くなりがち。
ちょいボラや、現役時代の経験を活かして講師をするなど、可能性はいろいろある。
エイジフレンドリー、ジェンダーフレンドリー、そしてファミリーフレンドリーへ
世代間で対立するのではなく、互いに助け合う社会を目指してほしい。まだまだ高齢者や子育て世代にやさしい社会とは言えない。
80年代には父母と子ども二人が標準世帯と言われたが、今後は一人暮らしが当たり前の時代がやってくるため、性、年齢、家族形態の相違を超えて、たとえ一人でも暮らしやすい社会に向けて取り組む必要がある。
質疑応答では、「自助も共助も成り立ちにくい社会で、自立した老後を送りたくてもできない。どうしたら昔のように助け合う社会になるか」という質問が寄せられ、市民は受け身ではなく、市民代表として積極的に参加し声をあげることが大切であり、また、行政も市民へのお任せということではなく、出前講座や説明会などで地域に出向いて巻き込んでいく姿勢が必要との助言がありました。
その他にも「世代を超えた交流の場について、事例を教えてほしい」という声が寄せられ、文京区の古民家を利用した交流の場の紹介がありました。行政でリフォーム資金を補助し空き家等を活用する方法の他、初めての高齢者や若い世代も参加できるような場にするには、社会福祉協議会などの専門職員がコーディネーターを務め、継続して活動を行う方法も有効だとの助言もいただきました。
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秋田市福祉保健部 長寿福祉課 エイジフレンドリーシティ推進担当
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