サービスの現状および評価・整備の方向(安心して生活できるように)13.防災体制の確立
防災体制の確立
防災体制
現状および評価
ひとり暮らしや高齢の障害のある人が増えているなかで、緊急時に介添えがないと行動できない災害弱者を対象に、防災指導を継続的に行うとともに、緊急の際には、迅速な対応を可能とするような各種支援体制が必要となっています。
- 災害時のための緊急救援物資の備蓄状況
災害時の応急対策として、避難生活上必要な食料、毛布、排便処理袋などの救援物資の備蓄を進めています。備蓄状況(平成9年7月末現在) 品名 備蓄数 計画数 品名 備蓄数 計画数 毛布 2,300枚 5,600枚 タオル 2,150枚 5,600枚 乾パン 19,968食 16,800食 石鹸 2,210個 5,600個 白飯(粥) 4,800缶 7,056缶 紙おむつ 2,592枚 2,592枚 保存水 11,200本 11,200本 排便処理袋 3,000人分 9,600人分 粉ミルク 144缶 144缶 防水シート 250枚 1,000枚 哺乳ビン 300本 300本 トイレットペーパー 6,720ロール 16,800ロール - 広域避難場所の指定状況
地震などの災害発生時における避難場所については、下表のとおり92箇所を指定しています。また、避難場所と避難経路の案内に役立てるため、避難標識のほか、案内板、誘導板を設置しています。
広域避難場所数(平成9年7月末現在)指定避難場所の種別毎設置数 避難場所
避難場所数
小・中・高校のグラウンド
77
公園
9
野球場
3
競技球技場
2
その他
1
計
92
- 防災訓練
地域防災計画に基づいて、毎年総合防災訓練を実施しています。総合防災訓練は、地域の特性や実情に合わせて市内4地区を持ち回りで実施し、毎年500人ほどが参加しています。
また、各町内会単位でも消火、通報、避難誘導などの防災訓練を実施しています。平成8年度は、192町内会で、25,611人の参加がありました。 - 情報提供
平成7年に「災害弱者と地域社会のための地震防災ハンドブック」を作成し、希望者に配布しています。
また、平成9年3月には「保存版わが家の防災対策」を市内全世帯に配布しています。
障害の種別によって支援方法が異なりますので、障害者別のマニュアルを作成する必要があります。 - 地域での支援
防災は自らの安全は自ら守るのが基本なので、自主防災組織の未組織町内会には、自主防災思想の普及・徹底を図るとともに、組織化についての呼びかけを行っています。
障害のある人など、災害弱者を適切に避難誘導するためには、地域住民や自主防災組織などの協力が不可欠であり、災害時における自主防災組織の役割は非常に大きいものがあります。
平成9年7月末現在、120の町内会において自主防災組織が結成され、万が一の災害に備えた防災活動を行っています。
自主防災組織には、防災資機材の助成を行っているほか、訓練および研修会などを通じて育成強化に努めています。自主防災組織の結成状況(平成9年7月末現在)】 昭和43から平成5年 平成6年 平成7年 平成8年 平成9年 計 73 2 13 21 11 120
整備の方向
障害のある人が安心して暮らすことができる社会を実現するため、関係団体、地域住民などの連携による協力体制を確立するとともに、障害のある人の生活状況や障害の種類などに応じた防災対策が的確に講じられるよう、支援体制を整備します。
- 災害時のための緊急救援物資の備蓄状況
今後も年次計画に基づいて、緊急救援物資を備蓄していくとともに、備蓄場所のPRを図ります。 - 広域避難場所の指定状況
避難標識や、案内板、誘導板の設置を充実していくとともに、避難場所のPRを図ります。
また、障害のある人に配慮して、避難場所や避難経路などのバリアフリー化(無障壁化)を進めていきます。 - 防災訓練
各地域での防災訓練に障害のある人にも参加してもらい、訓練を通じて障害のある人の防災意識の向上と、地域住民の理解と協力体制を確立するよう努めます。 - 情報提供
防災マニュアルについては、障害者別の防災マニュアルの作成について検討します。
また、障害のある人自身の災害対応能力に配慮し、災害時優先電話などの整備に努め、障害のある人への情報提供・支援体制の充実を図ります。
平成10年度からは、聴覚障害者や言語機能障害者のために、ファクスを利用した119番通報システムがスタートしています。 - 地域での支援
地域ぐるみで障害のある人の安全確保を図るため、情報伝達、避難誘導、救助などの体制づくりを、自主防災組織、民生児童委員、身体障害者相談員、知的障害者相談員および地域住民などの協力を得て推進します。
緊急通報システム貸与事業
現状および評価
目的
一人暮らしの身体障害者に緊急通報ペンダントを貸し出すことによって、急病や災害など緊急事態が発生したときに、関係機関や地域の協力員が迅速に対応し、その福祉の増進を図ることを目的としています。
概要
- 端末がペンダントとなっている装置。
- 緊急時に対応してくれる親しい間柄の協力員が3名必要。
- 急病や災害時、ペンダントを押すだけでNTT東北テレマが自動受信し、必要な支援を要請できるようになっています。
- 緊急対応のほかに、週1回通報センターから利用者に、電話で「お元気コール」を行い、安否と状態の確認をしています。
利用状況
利用人数(平成9年3月現在)
65歳以上の高齢者:352人
重度身体障害者:7人
救急車手配 | 相談 | 協力員手配 | 誤作動 | 電源異常 | 認識不良 | その他 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
27 | 11 | 1 | 125 | 235 | 21 | 1 | 421 |
評価
- 「お元気コール」は、不在などで応答がない場合の対応に困ります。
- 協力員の確保が困難な場合が多くあります。
- 誤作動や電源異常などの件数が多いのが実情です。
整備の方向
一人暮らしで障害のある人には、緊急時の迅速な対応を図るため、今後も継続して緊急通報システムを貸与していきます。
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このページに関するお問い合わせ
秋田市福祉保健部 障がい福祉課
〒010-8560 秋田市山王一丁目1番1号 本庁舎1階
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