サービスの現状および評価・整備の方向(安心して生活できるように)16.移動手段の確保
移動手段の確保
バス無料化事業
現状および評価
目的
身体障害児・者および知的障害児・者とその介護者に、市営交通バス運賃を、また、特定地区に居住する身体障害児・者および知的障害児・者とその介護者に、秋田中央交通バス運賃を無料化することにより、経済的負担を軽減するとともに生活圏の拡大を図ることを目的としています。
概要
身体障害児・者については昭和49年度から、知的障害児・者については平成3年度から実施しています。
- 介護付福祉乗車券
- 身体障害者手帳第1種
- 療育手帳第1種(A)
- 単独福祉乗車券
- 身体障害者手帳第2種
- 療育手帳第2種(B)
注:ただし12歳未満児童には介護付を交付しています。
現状
対象者 |
市営交通 |
中央交通 |
計 |
---|---|---|---|
身体障害児・者 |
利用者:4,841 |
利用者:544 |
利用者:5,385 |
知的障害児・者 |
利用者:421 |
利用者:21 |
利用者:442 |
計 |
利用者:5,262 |
利用者:565 |
利用者:5,827 |
評価
- 平成9年の実態調査では、外出の際に主に利用する交通手段として、バスを利用すると回答した人が32パーセントと最も多くなっています。
- 65歳以上の身体障害者手帳所持者が、全体のおよそ60パーセントを占めていて、障害の程度が軽度でも介護付福祉乗車券を交付してほしいという要望が寄せられています。
整備の方向
この制度については引き続き継続していきますが、実施方法などについては研究していきます。
通院移送費給付事業
現状および評価
目的
重度身体障害児・者の通院加療の利便を図るため、タクシーを利用する場合にその料金の一部を給付することにより、重度身体障害児・者の福祉の増進を図ることを目的としています。
概要
下肢および体幹機能障害児・者については昭和53年から、視覚障害児・者については昭和59年から実施しています。
- 下肢および体幹機能障害1級から3級および視覚障害1級から3級
- 1回580円の利用券を、月4枚限度で1年分を交付(48枚)
現状
発行件数 |
963件 |
---|---|
発行枚数 |
42,470枚 |
利用枚数 |
25,562枚 |
評価
内部障害者や知的障害者からも、タクシー券を給付してほしいという要望が多く寄せられています。
整備の方向
内部障害者や知的障害者の実態を調査し、対象者の拡大を検討します。
バスの運行
現状および評価
現状
障害のある人の乗り降りにも配慮した超低床バスを9台運行しているほか、車内案内の充実などに努めています。
評価
車いすでも乗り降りできるスロープ付バスやバスの接近を音声で知らせるシステムを導入してほしいという要望が寄せられています。
整備の方向
障害のある人が安心してバスを利用できるように、車両更新にあたっては引き続き超低床バスの導入を図るとともに、障害のある人の状況に応じた車内案内の充実に努めていきます。
なお、車いすでも乗車できるスロープ付きの車両については、バス停を含めた道路構造、不慮の事故や緊急時の安全確保、積雪・凍結時の対応、運行路線などの面から総合的に調査検討を行います。
福祉タクシー
現状および評価
概要
主に、寝たきりなどの重度障害者の通院などに利用してもらうために、タクシー会社が自発的に配置しています。
現状
昭和53年頃から配置され、消防本部から正式に認定されたのは平成2年4月からです。認定期間は5年で、乗務員には適任証が発行されています。
市内2社に各1台ずつしか配置されていないために、1日5から6件の運行が限度という状況です。
料金は大型料金となっています。
評価
車両の購入費や人件費などで採算が合わないので、各タクシー会社単独の増車は難しいのが現状です。
重度身体障害児・者の通院加療の利便を図るため、タクシーを利用する場合にその料金の一部を給付することにより、重度身体障害児・者の福祉の増進を図ることを目的としています。
整備の方向
タクシー会社への車両購入費の一部補助について検討していきます。
移送車貸出事業(実施主体:秋田市社会福祉協議会)
現状および評価
目的
平成6年12月に秋田パイロットクラブから寄贈された軽自動車のハンディキャブ(スロープ付きで車いすのまま乗降可能)によって、事業を開始しました。
現状
運転手の確保や使用したガソリン補充は利用者が行うこととなっています(貸出期間は原則として2日間。年間利用回数に制限はありません。)
保有台数:1台
登録・利用 | 平成6年度 | 平成7年度 | 平成8年度 |
---|---|---|---|
登録件数 |
3 |
18 |
27 |
利用件数 |
7 |
30 |
18 |
事故の際の保険内容
- 対人:無制限
- 対物:1,000万円
- 搭乗:1,000万円
- 車両:95万円
評価
- 運転手を確保できる場合は、「気軽にどこへでも行くことができる」「病院での待ち時間を気にしなくてよい」「ガソリン代だけの負担なので経費がかからない」など好評を得ています。
- 運転手を確保しなければ利用できないので、利用件数が少ない状況です。
- 通院・ショートステイ(短期入所生活介護)の送迎などの「社会的理由」だけではなく、買い物・観光・行事への参加などの「私的理由」でも利用できることがあまり知られていません。
整備の方向
- 「社会的理由」だけではなく、「私的理由」でも移送車が利用できることを含め、サービス全体についてのPRを広報などを通じて行い、利用を促進します。
- 運転手の確保については、広報などさまざまな機会を通じて広く募集し、運転手を確保できない人でも利用できる体制づくりを検討します。また、その際は、育成講座などを行い、運転手も利用者も安心して活動や利用ができるように配慮します。
身体障害者自動車改造費助成事業
現状および評価
目的
身体障害者が就労などに伴い自動車を取得する際に、その改造に要する経費を助成し、障害のある人の社会参加の促進を図ることを目的としています。
現状
対象者:身体障害者手帳の交付を受けている重度の上肢・下肢または体幹機能障害者で、就労などに伴い自らが所有し、運転する自動車の操向装置および駆動装置の一部を改造する必要がある人(世帯の所得制限があります)
限度額:10万円
年度 | 平成6年度 | 平成7年度 | 平成8年度 |
---|---|---|---|
件数 |
3 |
4 |
5 |
評価
手動運転装置の改造費用はおよそ18万円で、助成金との差額は自己負担となるので、助成額を増額してほしいという要望が寄せられています。
整備の方向
- 障害のある人の社会参加を進めるため重要な事業なので、今後は、市町村障害者社会参加促進事業での推進を図っていきます。
- 実態にあった補助ができるように、国に働きかけていきます。
関連情報
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秋田市福祉保健部 障がい福祉課
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