春開園を待ちわびる人たちに(2017年3月_1)
3月に入っても、北国秋田の日本海に程近い大森山はまだ少し寒い。
しかし、雲の合間から時折顔を見せるお天道様は皆の心をほっとさせる。人間ばかりではないようだ。動物たちの縮こまった動きもどこかエネルギッシュだ。お天道様の力はやはりすごい。春はもうすぐだ。
昨年の鳥インフルエンザ発生から3か月が過ぎた。正月明け、環境省は大森山動物園での発生が終息したことで半径10kmの重点監視区域を解除、その後、何事も起こらず静かな動物園が続いている。皆様には本当にご心配をおかけしてしまった。静かな動物園の中、イヌワシ若夫婦などは季節の営みを静かに始めている。鳥インフルエンザに負けないヒナが孵ってほしいものだ。
さて、鳥インフルエンザ発生以来、大森山動物園はクローズしたまま、雪の動物園のシーズンを終えてしまった。動物園においでになれなかった皆様、特に子どもたちには本当に寂しい思いをさせてしまったことをお詫びしたい。その分、通常の春開園をうんとにぎやかにオープンさせたい。秋田市は3月18日から連休の3日間を無料開園として皆様をお出迎えすることにした。
開園初日の18日からいろいろなお楽しみをご用意しているが、鳥インフルエンザで元気をなくした大森山動物園を励まそうと、いろいろな動物園外からの企画も寄せられ、開園を祝ってくれることになった。
大森山動物園のネーミングライツ・パートナーである秋田銀行様は入園者プレゼントとともに吹奏楽団までも登場、開園式を盛り上げてくれることになった。ホームテック株式会社の進藤社長様は、昨年カピバラにたくさんの赤ちゃんが生まれたことを記念し、元気に育ち、動物園の元気につなげたいと「カピバラの湯っこ」のプレゼントを申し出てくださっている。
私の友人でもある前上野動物園の小宮園長、旭川の絵本作家あべ弘士、KIDZOOで有名な動物写真家の田井の三氏も秋田の動物園を元気づけようと、2日目の19日午後に友情出演でトークイベント「鳥を語る」をやってくれることになった。その後、あべ弘士さんのスケジュールで来秋が叶わなくなったため、自身の絵本原画で鳥をセレクトし、無償で原画展をやってくれる。皆さんの支援、胸が熱くなる。「鳥を語る」イベントは動物園応援会の支援だ。
無論、園スタッフは春開園を最大限盛り上げるため、それぞれの思いを静かに燃やし当日の準備に余念がない。個々の力は決して大きくないが、小さな力の総和が大森山の魅力だ。大森山はこれまでもいろんなことがあったが、皆で元気をつくってきたのだから。この春の開園はいつも以上に元気いっぱいにお出迎えしたい。鳥たちも元気だ。春は皆待ち遠しい。
平成29年3月
大森山動物園 園長 小松 守
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