たくさんのお花に感謝(2017年7月)
イヌワシ「鳥海」が亡くなったのは4月24日、47歳という日本一の高齢イヌワシであった。マスコミ各社でも大きく取り上げていただいたこともあり、さまざまな反響があった。
「鳥海」の死は確かに悲しく残念であったが、私としては「よく生き続けてくれたなぁ」という思いで「ご苦労さんだったね」と言ってあげたかった。
また、弱った「鳥海」を献身的に介護したスタッフも大変だったと思う。我が園の素晴らしいスタッフの労もねぎらってあげたい。
彼と長い付き合いがあったので、私なりにたくさんの思い出があったが、多くのお客様、市民にも彼とのお別れの時間を持ってもらいたいなと思い、ビジターセンターに献花台を設けさせていただいた。
「鳥海」はイヌワシ特有の凜とした気高さ、力強さを持ちながらも仲間のイヌワシに対してだけでなく、私たち飼育者にも温厚で、実に穏やかなナイスガイであった。飼育や繁殖基礎研究に大いに貢献してくれた。
私が想像する以上のたくさんの花が手向けられ、人々の「鳥海」への思いが強かったことがうかがえた。2つのテーブルで作られた献花台はすぐにいっぱいになり、テーブルが追加された。そこもいっぱいになり、花をまとめた花瓶まで置かれた。さまざまな人の献花があったが、1973年に「鳥海」を野生で保護し飼育してくれた方の奥様(保護した方は既に他界)も集落の人と連れだって来園してくれたことは印象深かった。また、東京においでの高木美保大森山動物園名誉園長さんからもメッセージが添えられたお花が届けられた。お花とともに彼の凜々しい顔立ちを映し出した素敵なフォトスタンドなどを飾ってくれた方もいた。記帳ノートにもたくさんのメッセージが寄せられた。
「鳥海」にお別れを伝えてくれた方、時間の都合で動物園においでになれなかった方、本当にありがとうございました。
最後に、くり返しになるが「鳥海よ、本当にご苦労さん、みんなに愛されていたんだね」。
(献花台は5月26日をもって終了させていただきました。)
平成29年5月
大森山動物園 園長 小松 守
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