開園45年目を迎える大森山(2018年1月)
今冬の秋田は年明けから雪と寒い日が続きましたが、1月6日からスタートした「雪の動物園」は穏やかで、順調な幕開けとなり、たくさんのお客様においでいただき感謝申し上げます。大森山動物園「あきぎんオモリンの森」を今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
大森山動物園は1973年に前身の千秋公園児童動物園の精神を引き継ぎ、大森山公園開設に合わせスタートし、今年で45年目にあたります。児童動物園時代も含めると秋田の動物園の歴史は70年近くの歴史を刻んできました。
長い歴史の中、この約10年は人と動物のふれあいの中、どこか互いに「こころ」を通わせて欲しいという願いを込め、「動物と語らう森」をテーマに掲げた動物園づくりを進めてまいりました。テーマ設定で活動する動物園はあまりないようですが、こうした活動はどこか大森山動物園の特徴にもなってきているようです。それは動物園への市民理解、ネーミングライツパートナーの株式会社秋田銀行様などのさまざまな方面からの支援、応援、またスタッフの理解と創意工夫、地道な取り組みなどで紡ぎ上げた総合的な成果とも言えます。
大森山の豊かな自然環境に包まれながら、動物園は人と動物にどこかやさしい空間、お客様が「幸せ時間」を感じとれるスポットとして成長し、新たなステージを築くことができた10年だったようにも思います。ガラス越しの目の前で、フラミンゴが子育てする様子をお客様がやさしく見守る風景はそんな一端とも言えます。大森山での多様ないのちとの出会いやふれあいは、博物の領域を超え、こころの癒やしや大切な何かを感じ取る機会になって欲しいものです。
さて、近年は秋田市の同じ西部地区にある秋田公立美術大学との連携など多方面との関わりながら、動物園は地域づくりなどにも関わりながら、新たな役割を探る活動も始めています。動物園活動の根幹は無論、飼育と展示でお客様に楽しんでいただく場所ですが、人口減や少子高齢社会など地方の元気が失われがちな時代、さまざまな情報発信や多くの人が交流する動物園は地域の元気のためにお役に立てるものと思います。
昨年、「大森山自然動物公園(仮称)整備構想」の見直しを行いました。動物園を取り巻く経営環境は厳しさを増していく時代ではありますが、節目の年を機に新たな役割づくりを見据えながら、より多くの人に愛されるため動物園づくり、さらには、秋田の元気のためにも動物園ならではの発進力で、より多くの人々の笑顔の源になっていけるように取り組んでまいりたいと思います。その実現には大がかりな仕事だけではなく、日々おいでいただくお客様と向き合った目の前の仕事を調和させていくことを忘れてはなりません。その一つ、子どもだけではなく、もっともっと大人にとっても楽しい場となるような取り組み、考えてみたいものです。重ねて今年もどうぞよろしくお願いいたします。
平成30年1月
大森山動物園 園長 小松 守
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