その後の「だいすけ」君のこと
その後の「だいすけ」君のこと
ゾウのだいすけが10月下旬に体調を崩したことを園長コラムにアップしたのが11月上旬であった。その後、獣医師さんや飼育員さんの懸命な介護もあってか、だいすけは少しずつ元気を取り戻している。
「食べることは生きること」このことを改めて意識した飼育員さんが、通常の餌に加え、園内の木枝葉、飼育スタッフの家に自生する新鮮な竹を取ってきて食べさせるなど、飼育員さんの奮闘が続いている。だいすけの体調を検討する「だいすけ健康回復園内会議」が先週末行われ、免疫力アップも含め、エサの内容など食事についてもう一度、考えることとした。食べることは生きること、生きようとする力をつけることを改めて、考えてみようという結論になった。
食欲の回復と同時にウンチの状態がよいことも担当者を安心させている。最近では人の健康問題でウンチのことがTVなどで大きく取り上げられているが、食べ物と同様に動物にとって、ウンチは大事だ。ゾウだって同じなはずで、だいすけの健康度のメルクマール(指標)なのだろう。飼育日誌の中でも重要な記載要素になっている。
11月17日は小春日和、数日ぶりにだいすけと面会して、私なりにだいすけの元気さを実感した。それは彼に遊び心が生まれていたことだ。だいすけは小さい頃から、餌の干し草や稲わらなどを食べている時に、自分の頭や背にわざと草やわらを放り上げてみせる茶目っ気ぶりがある。干し草を頭に乗せ、痛いはずの右後ろ脚に体重をかけ、左後ろ脚をブラブラとまるでダンスでもしているようであった(あくまでも私の感想ではあるが・・・)。要はリラックスしているのだ。
ゾウ舎からの帰り、園内を笑顔で楽しむ人々に挨拶させて頂きながら思った。冬のお天道様は動物にも人にも頑張って、そして楽しんで生きろよと応援しているようだった。だいすけ、じっくり療養に励めよ。皆が応援しているからな。
令和2年11月
大森山動物園 園長 小松 守
よりよいウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
秋田市観光文化スポーツ部 大森山動物園
〒010-1654 秋田市浜田字潟端154
電話:018-828-5508 ファクス:018-828-5509
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。